新聞の特色

通勤途中、キオスクで日経新聞だけが突出して沢山積まれていて、なぜそんなに売れてるのかと気になり買って読む。記事内容はロジカルで数字、グラフが多く、私が普段読む毎日新聞と比べると、明らかに日経新聞の方が数字やグラフによる分析のレベルが高い印象である。帰宅後、毎日新聞の朝刊を読む。そして視点の豊富さが毎日新聞の良さじゃないかと気がついた。特に民主党自民党の今後について有識者3名による座談会の記事が人選も含めてとても良かったと思う。具体的には、次の2つの意見が興味深かった。(内容は筆者が大分要約しているので原文どおりではないことにご注意。原文は9月1日の毎日新聞朝刊で読めます。)

その1:自民党をパージしたいという意図が相当強くはたらいた結果である。自民党をぶっこわすという小泉さんに投票しても自民党は壊れないじゃないか。有権者民主党に投票することで関係性を絶つという一斉行動をした。自民党に付随するさまざまなシステムが多分壊れはじめると思う。2大政党制が始まるというよりも自民党が壊れたという感じである。

その2:自民党の再生には格好のモデルがある。民主党新党さきがけを飛び出した鳩山さんと菅さんが旗揚げしてこの指とまれをやってから13年かかってここまできた。自民党はまず旗をたて少数であっても人を集める。民主党の13年間を研究すれば、もっと早く、5〜6年で復活する可能性もある。

毎日新聞の良さを述べたが、もしも日経新聞を読まなかったらこの記事にそれほど関心しなかったであろう。日経新聞の紙面は定量的な分析がわかりやすく優れている。民主党のもとで財政は本当に持つのかという点を数字をもとに理解したいなら日経新聞が良いだろうと思う。一方で毎日新聞を読むと、選挙結果について、有権者の心理や行動をこれまでの時間的な経緯も踏まえて分析するという視点が得られる。大学で政治を専門で研究している人物が一般向けにわかりやすく解説してもらえるのはありがたい。

日経新聞毎日新聞を比べるだけでもかなり面白いので、新聞各紙の特色、特に日本で固有の購読者層を持つ新聞の特色ってなんだろうなと確かめたくなった。